イーサリアム(Ethereum)
暗号通貨時価総額ランキング第2位のイーサリアム(Ethereum)について
(2017年8月29日時点)
イーサリアムとは
イーサリアム(Ethereum)は2013年にVitalik Buterinという人物によって設計が始められました。2014年にプレセールされ、2015年から取引所でも取引がスタートしました。
2014年にスイスに設立された「イーサリアム財団」という非営利団体によってイーサリアムプロジェクトが調達された資金は管理されており、イーサリアムの開発はETH DEVというVitalik Buterinを始めとする開発者によって行われています。今ではETH DEVを始めとする開発者は世界中に存在し、日々イーサリアムの開発を進めています。
イーサリアムは開発者チームは存在しますがビットコインと同様に中央管理をする団体は存在しません。ビットコインにも開発者チームがいるのと同様にイーサリアムにも開発者チームが存在するだけです。世界中に分散された端末によって構成されるP2Pネットワークシステム(中央で管理するサーバーのないシステム)です。
ビットコインと同様に「暗号通貨」と称される「イーサリアム」ですがその特徴は大きく異なります。決済システムが主のビットコインに対し、イーサリアムは「アプリケーション作成の‟プラットホーム”」です。イーサリアムのブロックチェーンを利用してアプリケーションを作成する事ができます。
ビットコインのブロックチェーンを利用してアプリケーションを作成する事も可能ですがイーサリアムは幅広いアプリケーションを作成することが可能です。元々の設計理念が「ブロックチェーンを利用した柔軟なアプリケーション作成プラットホーム」なのでこのような設計になっています。
イーサリアムの通貨単位を「ETH」と呼びます。イーサリアムは決済システムではなくプラットホームですが通貨を持ちます。イーサリアムの通貨はイーサリアムブロックチェーン上で作成されたアプリを稼働する際に利用されます。「ETH」がイーサリアムアプリケーションの燃料のようなイメージになる為に「Gas(ガス)」と呼ばれます。
イーサリアムの「ETH」は通貨としての機能も備えている為に対法定通貨(円やドルなど)対暗号通貨でレートが存在します。イーサリアムアプリケーションが増え、その燃料である「ETH」の需要が増えれば「ETH」の価格は上がります。その為に投資家も注目をし、取引が行われているのです。
イーサリアムの特徴
イーサリアムはアプリケーションを作成するプラットホームとしての機能に優れております。イーサリアムは取引データでほとんどが埋められるビットコインブロックチェーンとは異なり特定のデータをイーサリアムブロック上に埋められるようになっています。
簡単に言うとブロックチェーンのブロックに何か他の記述をする事ができるようになっているのです。これによりイーサリアムブロックチェーンを利用したアプリケーションの開発ができるようになっています。
スマートコントラクト
イーサリアムで作成できるテクノロジーの中に「スマートコントラクト」と呼ばれるものがあります。 「スマートコントラクト」は「スマートな契約(contract/コントラクト)」という意味です。
スマートコントラクトをイーサリアムではブロックチェーン上に作成することができます。ビットコインとは異なり、イーサリアムではブロックチェーン上に「取引と一緒に契約も残してしまえる」ということです。
「契約自体」をブロックチェーン上に記録してしまおう!ということです。
ブロックチェーンにもしこれが残せるとすればブロックチェーンを改ざんする事は難しいので、契約を改ざんすることも消滅させることもできなくなります。
このような契約は今まで中央機関が保証してくれていました(裁判所・登記所・銀行等々)第三者機関に頼れば必ず費用と時間がかかっていました。
それが、イーサリアムの技術を利用すれば不要になるのです。これがイーサリアムで実現するスマートコントラクトの概要です。
イーサリアムの今後
イーサリアムを利用したアプリケーションは次々と誕生しております。その度に話題を呼び投資家は注目します。ICO(暗号通貨を利用した資金集め)では多くの団体がイーサリアムを利用したアプリケーションを発表していますし、大企業もイーサリアムを利用したプロジェクトの開発を進めています。ですので今後もイーサリアムには注目が集まる事が考えられます。